あづみ野ロータリークラブでは、平成17年6月創立20周年の記念事業として、アジアの恵まれない国への教育支援をしようと、元塩尻ロータリークラブ会員で1年の半分ほどをミャンマーで生活している渡辺和子氏より、教育環境の悪さを聞き当地への学校建設プロジェクトがスタートしました。
平成18年10月、とにかくこの目でミャンマーの現状を見てみたいと丸山会長を代表として第1次視察団3名と渡辺さんが、候補の学校4校を調査。翌19年4月ミャンマーの水祭りのシーズンに、忠地プロジェクト推進委員長以下5名の第2次視察団が、最終候補地決定のため訪問。その後の理事会で、ヤンゴン郊外のシュエピーター地区にあるテザヤマ僧院学校に決定する。この学校は、生徒数2000人を超えるマンモス校にもかかわらず、教室が手狭で、午前・午後の交替制で授業をせざるを得ない僧院経営の貧しい学校です。又、公立学校だと国からの許可に時間がかかるとのことも決めた要因の一つです。
クラブでの建築専門家によりプランやデザインが検討された。建物の概要は、木造2階建、4教室延245?。屋根は波型鉄板、外壁はレンガ積の上にプラスター塗り。ミャンマーの建物はカラフルなものが多いのですが、日本人の寄贈なので、こげ茶の木部と白壁というシンプルなデザインにしました。地元ではこれが新鮮で大変好評とのこと。渡辺さんが現地をリサーチの上、大きな建設会社に依頼するのではなく、かつて建設会社の技術者であったデェディさんに全体の総括をしていただくことにしました。第3次として6月末に起工式を行うため横山君と私が訪問し、偶然にも7月1日丸山会長年度スタートの日に上棟式が行われた。第4次は、8月初めに工事監理の目的で私一人の派遣。雨季にもかかわらず8月末には立派な学校が完成しました。第5次として、会長と小林幹事が現地へ向い、無事引渡しが済み、地元僧侶と生徒から大歓迎を受け、ミャンマー教育支援プロジェクトはひと段落となりました。
ミャンマーは軍事政権の国ですが、教育にかける志は高く、国民が豊かに生活でき、学べる環境が一日も早く整うことを望むばかりです。小さな学校建設プロジェクトではありますが、将来ミャンマーの国づくりを担う子供たちの一助けになればと願います。一クラブが海外プロジェクトを遂行する難しさや、総額350万に及ぶ事業費は、資金面での大変さも痛感しました。わがクラブとして確実に実績が実感できたプロジェクトであり、マスコミを通して地元に広くPRされ、2600地区からも広報賞をいただきました。それは世界に向けて貢献するロータリーの精神そのものであると思っています。